私が導かれた その場所には、なだらかな緑の丘の先に、 その向こうに広がる平原を隔てるように オーロラ色に輝く小さな川が流れていました。
水面は、透明なセロファンが ゆらめきながら光反射しながら 静かにうねり 風にたなびいているように見えました。
セロファンが 光りを受けて揺れ、それがオーロラ色に見えていましたが、水色ではありませんでした。
それは 水だったのか、本当のところはわかりません。だって、ダイアモンドなどのクリスタルが溶けて 流れているようでした。
なのに、その世界では、距離も空間もないのです。
あったとしても、それにはたいした意味がなくて、意識が何か一つのことに向くと、その途端に、そのものはズームアップされて 目に映りました。
私が移動するのでなく、花がこちらに 飛んでくるのでも ありません。
本当を言うと、そもそも”私“には 目という器官もないので、意識に 画像が くっきり浮かんできた感じです。
意識を向けるだけで 目的物は ピンチアウトされ、空間や距離というものは 無いも同然。
物理法則は、無視される世界なのでした。
宇宙の法則
意識を向けたと 同時に それは 大きく映し出されます。
これに似たことを あなたも 聞いたことがありませんか。
- あることに意識を向ければ それは大きくなる。
- 考えたことは即、実現する。
それがこの世界のルールのようでした。
すると突如、その小川にイルカが…、なぜだか イルカが3頭 弧を描くように ジャンプアップして、泳いでいます。
けれど どこか変でした。
いっこうに前に進まず、同じ場所で跳ね上がっているばかり。
ムーンウォークのように、全く前には進んでいかないことを不思議に思って見ていました。
下りエスカレーターを昇っていくと動いているのにちっとも前に進みませんよね?
(そうか、ここでは 距離という仕組みもないんだな)
すぐに そう思いました。
距離がなく空間も存在しないということは、時間も進んでいないのです!
時空はイリュージョン
向こう岸の花々と私の間に距離がなかったように、本当は 空間もないのでしょう。
いかにも空間が あるように思えるだけで、全てはイリュージョン。
空間がなければ、それに付随して 時間も存在しないことになります。
それを この時に (なるほど!)と 実感できた体験は、人々のヒプノセラピー現場を扱う以上、大変に役立つリソースとなり、時空間はイリュージョンであるという概念は 宇宙論や次元論の探究へと繋がっていきました。
ところで 何故 イルカなのでしょう。
個人的に、イルカに対する思い入れや愛着はなかったため 、その意味が わかったのは、またしても数年以上たってからのことでした。
さぁ 私は 地球に戻らなくてはならない 時が迫っていました。
それは誰が決めたのか、今の意識では思い出せませんが、私は その決定を かなり絶望的に 受け入れ、その瞬間に スッと目ざめました。
私は、現実 に戻ってきていました。
肉体に、ズドン!というショックを感じて、戻ったのです。
色々なことを識ったようにも思われますが、すべては 瞬間的に知りました。
この奥深さを 伝える言葉がなく、言葉というものの限界を これほど感じることは 他にありません。
始まりと終わりの場所
瞬きのような「永遠」の一瞬。
私の ”帰省” は たった一度の恩寵だったのだろうと思いながら、今でも 時々(もう一度、還りたい)と願っています。
焦らなくても 今の肉体を永遠に離れたとき、戻る場所なのでしょうけれど。
私の源が そこから出でて、そこへ還る場所。
『アルファであり、オメガである』場所。
始まりで、そして終わりでもある
永遠の あの場所に。
璃子 Riko Claire
アウェアネス・インスティテュート
Awareness Institute
ヒプノとサイキック
レッスン / セッション
米国催眠士協会・米国催眠療法士協会
認定トレーナー
2