ヒプノセラピー中に体験する可能性のある神秘現象は多種多様ですが、なかでも言語学的に検証可能なものに、真性異言と呼ばれる現象があります。
超心理学の用語でゼノグロッシア/ゼノグロッシーと呼ばれますが、異国の言語、古代の言語を話しだす現象を指します。
この真性異言は、以下の2つの大別されます。
朗唱型異言と応答型異言です。
朗唱型異言とは
知らないはずの古代語や外国語(単語だけの場合も多い)を話し、書けるのですが、それを使っての会話はできないというケースです。
報告されているのは、この朗唱型異言が多く、詳しい調査の結果、無意識(潜在意識)に記憶していた語句、単語が何かの拍子に出てきたものが多いと結論されています。
ヒプノセラピーは、それだけ効果があるということの証左でもあります。
応答型異言とは
知らない言語を操って、対話できるケースであり非常に興味深い神秘体験です。
自動書記や、チャネリング(霊媒型=何らかのアバターを通じて情報を得る)、リーディング(サイキック型=自らの能力だけで情報を得る、感じる)、なども広い意味では、異言語現象になり得ます。
卒業生のケースでは、理解不能な言語、意味不明の語句が口から飛び出してきたというケースもあり、それぞれに天使だったり、宇宙人だったり、という心象を持ったようでした。
こうした神秘体験と、擬似的な(偽物)のチャネリング、異言語現象についても、ヒプノシス(催眠トランス)のレッスンで扱う必要があるでしょう。
セラピストやヒーラーとなっていく予定の受講生の皆さんが、無自覚なままに擬似チャネラーになってしまったり、そのうち「私がいうことは、天使のメッセージです」などと言い出したら、大きな勘違いに陥ってしまうでしょう。
これは、ひとえに教師の能力不足だろうと、今は考えるようになりました。
知識や資格レベルの問題ではなく、もっと深い部分で、何も教えていなければ、擬似スピリチュアル何トカ…が増えるばかり。
そのミスリード(誤った方向へリードすること)にも気付いていたいと、特に最近は感じています。
スピリチュアリティや精神世界に入っていくと、危険に遭遇する可能性すら、あるからです。
高次元に似て非なるもの
そのような事例の中には、霊媒(チャネリング)、宇宙語(と信じ込んでの)降霊ワークも含まれます。
いかに現代的なネーミングをつけようとも、昔からある霊媒であり、降霊術です。
私が、とあるヒプノセラピー教室でアシスタントをしていた頃、そのスクールの受講生の中に、幾人かの霊媒師(自称)が誕生しました。
当初は、ごく普通の方々だったと記憶していますが、ヒプノセラピーを繰り返し、実習しているうちに、どうやらそれぞれの精神レベル、ネガティブ感情に準じた思念体と同調してしまったようで、同席して観察していた私も、すっかり具合が悪くなってしまいました。
要するに、ひとりでする「○ックリさん」状態です。
聞けば、幼い頃から霊媒体質だったようで、あらゆる物が観えたようでした。
そのセンスを、ヒプノセラピーが誘発してしまったのでした。
素敵とは言えない体験でしたが、それでも現在、こうして教える立場になりますと、反面教師的な経験として、貴重なこと。
私は、人の霊体を見たことはありません。多分…。
それらとは、大きく異なる時空体験や至高体験、異次元という特色があるために、少し霊媒チャネラーとは、かなり異なるのでしょう。
無理があるかもしれません。
彼女らが、この3次元の周辺に漂っている(と思われる)残存思念体、人間の思念体と同調している様子は、側で見ていて、とても気持ち悪くなっただけでなく、すぐに体調をも壊しました。
教室のクリアリングに皆の協力をいただいたことは、申すまでもありません。
トレーニングする側が、スピリチュアリティの教えにおいても、人としての倫理においても、成熟を心がけていかねば、そこのレッスンは決して安全、安心、清廉とは言えないことを学びました。
同期の受講生の中には、優れた感性を持つ人もいます。
その場合、大勢のネガティブ感情を扱う一斉ワークをしたら、体調を壊したり、気持ち悪くなったりして、ヒーリングが必要になるでしょう。
私の失敗談
実際に、私がまだ未熟な新人セラピストだった時、前の時間帯のクライアントさんの残していった雰囲気、オーラを清浄にできず、次に時間帯のクライアントを迎えたために、感性鋭い、そのクライアントさんが、(うっ)と嫌な感触を感じたことを教えてくれました。
こうした新人時代の体験から、精神を清浄に保つことも、皆さん自身のために必須であるとお教えしています。
クライアントと同調する意識と、同調せずにいる部分と… 本当に多方面の知識と体験が、必要かもしれません。
とはいえ、それぞれに役割に応じて、ゆっくり時間と体験を経ながら、一人前のヒーラー、セラピスト、ライフコーチになっていくのでしょうね。
スクールでは、能力を開花させたい、高次元意識になりたい、宇宙の記憶を思い出したい、ネガティブな感情を癒したい… etcの目的、期待をもって、各々が参加されます。
知識だけでなく、神秘体験の実話、ヒプノセラピーの事例など、10回では到底、お伝えしきれないジレンマもあります。
とはいえ、もし20回もの機会があっっても、これまでの知見の全ては、お伝えできないことでしょう。
毎回、(これは今日、話すかもしれないな)と閃いた話題を加味しながら、その日だけの最適化されたレッスン&ワークを、粛々とおこなって参ります。
璃子 Riko Claire
アウェアネス・インスティテュート
Awareness Institute
ヒプノとサイキック
レッスン / セッション
米国催眠士協会・米国催眠療法士協会
認定トレーナー