―資金をもっとも必要としている人に、もっともお金を貸したがらないー
これは「銀行家のパラドクス」!
こんな皮肉で パートナーシップや友情の間に見られる、ジレンマを表現しています。
これを”お金”や”資源”ではなく、目に見えない 心的エネルギー(あるいは運の良さ、良い状況を引き起こす能力)に当てはめてもいいでしょうね。
この銀行家的思想が生み出す苦しさの、その基盤になっている思考は 凡(おおよ)そ こんなところ。
- どれほど損になるのか、得になるだろうか
- 自分は傷ついてしまわないか、平和で嬉しい気持ちになれるだろうか
- 助けることは、相手のためにならないな
見返りがないと助けられない、協力できない、または(後になって)損をしたと感じるくらいなら、それは”高利貸し”となんら変わりなく、宇宙法則のゴールデン・ルールには 沿っていないとされます。
相手に恩を授けて 利子を期待していたか、自分がいつか助けを求める局面に立った時に助けてもらえるための保険を掛けただけに過ぎないのですから。
無論、こんな計算は無意識下でおこなわれていて、私たちは、自身の浅ましさに気づくことはありません。
その無意識に目を向けてみましょうというのが、心の学び。
…とはいえ、頑なに石化した道徳や自己流に解釈した正義や思い込みが、何かを取り返し損ねた(昔の)苦い過去を記憶していて、もしお返しがないと見たら、それを許さないのかもしれません。
そんな過去に自分を縛り付けているのも、その人の宇宙ではそれが正しいのです。
傷みを体験し続けるという無意識の選択は、歪曲した直感アンテナになり、そう働きかけて、苦労を促しているのが現実。
ソウルのやり方は、いつもそうなんです。
この直観というのが曲(クセ)者。
直観という言葉が一人歩きしていて、その前提となる、直観アンテナの修正がなおざりです。
何でも直観!直観!と、歪曲したままの潜在意識の声を盲信する危うさには、ヒプノセラピストたちも疑問を抱き始めています。
アンテナを調整していないことが多いんですもの。
シンクロニシティも、好ましい側面だけに起こることはなく、わざわざ苦い体験をさせるために、シンクロニシティをしかけてくることもあります。
ひっかけ問題! つまり、ソウルからの実践ドリルへの招待状です。
学びと向上を求めるソウルは、決して易しくもなく、簡単でもないテーマを体験させることで、成長を促します。
もっとも引っかかりやすい問題を、提示してくるんですよね。
そして これも方程式ですが、課題を超えると いっそう明るい体験が 始まります。
もちろん、これはハッキリと自覚できます。
一気に動き始めるのでね!
このテストは何度でも手を替え、品を替え、代役はいくらでも現れます。
苦悩しながら、何度目かでやっと、自分のせいだと気づく人もいるし、スッと超えていく人もいます。
ヒプノセラピーのレッスンでは、いくつもの思考を見つめ直しますが、多くの場合、心奥に埋め込んでいた自分の憲法を変容させることは、一回では難しく、それなりの期間を要することも しばしば。
これからの人間関係、あなたを取り巻く固有の世界のために、どうぞ 自分ルール、マイ憲法を精査することにも、時間を使ってみてください。
歪んだアンテナを修正してみると、無意識のダイナミクスは、また健全に機能し始めることと思います。
璃子 Riko Claire
アウェアネス・インスティテュート
Awareness Institute
ヒプノとサイキック
レッスン / セッション
米国催眠士協会・米国催眠療法士協会
認定トレーナー