皆さんは、ダスカロスという ヒーラーをご存知でしょうか?

最高級のヒーラーであり、やはり神秘家(神秘学を学び、実践者を指す)でした。

本名をスティリアノス・アテシュリスといいますが、ただ”ダスカロス”(ギリシャ語で「先生」の意)と呼ばれることを好んだと言われています。

数々の、奇跡レベルヒーリングを行ない、多くの人を困難から救ったのですが、それに対して一切の対価を受け取らなかったというのは、殊に感銘を受ける逸話の一つ。

普段は、社会で一般的な仕事をしていたんだそうです。

(たしか …公務員だったかな…? )

彼の教えは聖書が元になっていますが、それは彼が ジョシュア・インマヌエル(=イエス・キリスト)の弟子・ヨハネであった過去世に由来しています。

その教えは古代エジプト時代から、高位の神官だけに脈々と伝えられた秘儀・秘教であり、かつてジョシュア(イエス)が弟子に与えた”エソテリック・ティーチング”=(秘密の教え)と呼ばれるもの。

参考までに、”エソテリック”は秘密の教え、”エクソテリック”は 公開された教えのこと。

古代から正式な入門者にのみ 伝えられたのが エソテリックの智恵です。

それは厳格に 区別されていて、現在もエソテリックな伝統を引き継いだ団体では、外に出しても良い知識と、段位を上がっていくうちに知らされる情報とは、別になっています。

スピリチュアルな罠

なぜ、こうした教えは、秘密に隠されてきたのかというと、霊的知識や能力を手にすることには大きな責任が伴うから。

人間には欲望慢心という、エゴイズムの誘惑がつきまとうもの。

知識や能力を持つほど、自他への影響力強まります。

それを誤って使った場合には、そのカルマはいっそう大きな損害として、自ら背負うことになります。

ダスカロス自身も修養を重ねつつ、意識は上昇に向かいながらも大きく階段を踏み外し、富や射幸心著名になりたいなどのワナに引っかかった 生徒たちを沢山、見てきたといいます。

随分と著名なヒーラーたちも、彼から教えを授かっていたそうですが、彼ら、彼女らは「富に汚れていった」(ダスカロスの言葉)と言います。

エゴによる活動は、純粋な心で教えを広めたいという想いで拡大していく 出版・広報活動とは、内に秘めたエネルギーが異なります。

表は同じ行動に見えますので、真贋の差を感じとることは難しいかもしれません。

真理探究の際に、またエソテリックな教えに触れる時に、それが正統か そうでないかの見極めの一つは 「プライドを育てるのか」「謙虚さを養うのか」なのです。

真の教師

ダスカロスは『真理の研究者にとって名声とは罠なんだ! 』と強く語っていたそうです。

真理の探究とは”真の謙虚さ” に目覚めるプロセスですが、わたしも、本当にそうなんだなぁと思えたのは ここ数年のこと。

格好をつける意味で、謙虚なふりは、誰でもできるでしょうけれど、人間は自分で自分を欺けるので、潜んでいるエゴに気づかない人も、意外に多そう!

本物は数が少ないのか、それとも目立たない活動をしているせいか、あなたがダスカロスのような本物に出会うこと自体が奇跡かもしれません。

チベットの大聖者であり、宇宙のマスター(達人)は いつも山の奥にいて、海外からも弟子たちが(ちょうどいい時期に)山を登ってやってくると言いますね。

わたし自身が、強力なヒーリングパワーを磨くために学んだ 外氣功の”先生”からも、”自分はそうしたマスターに逢いに 一年に一度、山を登って行くんだ”と聞いていますよ。

そうした先輩方は、自身が注目を浴びることを避け、教えを説くための努力はするけれど、準備の整った弟子が現れるまで、自身をまず磨き続けている精神姿勢を持てているのですよね。

このありようが、マスターの資質、条件

皆さん方も、ご自分にピンとくる場を見つけられるといいなと思います。

鵜呑みにしては、ダメ

ダスカロスはまた、自分が語る言葉であっても「決してすべてを鵜呑みにしてはいけない」と常日頃から 生徒たちを戒めていたようです。

教えが欲望権威主義のエゴイズムに 利用されることを危惧し、自分がその過ちを冒さぬよう、気をつけていたのでしょう。

スピリチュアリズムを扱う教師は 自らを崇拝させたり、盲信させる懸念を いつも心に留めておかねばならないのです。

同様に ここで 催眠士/ヒーラー/ スピリチュアル講師 となっていく皆さんにも、権威暗示の危うさを よく理解していただく必要があると感じています。

それをダスカロスは上手に、以下の言葉に表しています。

「無批判に信仰する者より

理性的な無神論者のほうが神に近い」

真の神秘学では、化学・科学学習はもちろん、左脳の重要性も同時に教えていました。

ですから、古代の秀逸な達人たちの多くは 数学者であり、科学者、哲者でもあり、なおかつヒーラーでした。

全人格的な成長を目指していたからこそ“真の教師” たり得たのですね。

賢者たちの宇宙法則

こんな膨大な範囲に至って、智慧を備えるのですから、エソテリックな学習は、難しい道のりであることは確か!

殆ど 理解できない抽象度の高さで、メタファーパラドクスを豊富に含んでいるからです。

秘儀を盗まれた場合でも、外部の人には理解できないように していたからですが、弟子となるには こうした抽象度の高さを理解できる 精神性まで 成長している必要があります。

とはいえ、簡単なものもあります。

最もシンプルに、この宇宙を創造したしくみを伝えている「三角形の法則」をご紹介しますね。

三角形の法則

これは世界をクリエーションするときの原料を示しており、三角形の法則は、基礎中の基礎となっています。

キリスト意識ロゴスとは、全なる愛、全なる智恵、全なる力という「聖なる三角形」を成していて、平たく言えば、普遍的で無条件の、感情と思考が統一された智恵、弱さを克服する全なる力 を指します。

カトリック教徒のモットーである「祈りと読書と労働と。」とは、もともと 古代のエソテリックな教えでは この「愛と智恵、力」を 具体的に示したものでした。

アフロディーテの海

ところで、ダスカロスは どこの国の人だったのでしょう。

答えは ギリシャ

地中海に浮かぶ キプロス島です。

キプロス島はギリシア神話の愛と美の女神・アフロディーテ(ローマ神話のヴィーナス)が誕生した島として知られています。

そしてパフォス海岸(右上)はビーナス誕生の伝説のある所で、ここで ダスカロスは宇宙意識の魂と出会ったそうです。

また、ジョシュア(=イエス)の弟子 ヨハネも やはりギリシャ(パトモス島)に 流刑となり、島の洞窟で暮しながら『ヨハネの黙示録』を著わしたんですね。

こんな風に、古代エジプト古代ギリシャは 広く叡智の集う場所であったことが うかがえます。

ちなみに、催眠療法(ヒプノセラピー)もリーディングも、夢占いも全て古代エジプト〜古代ギリシャの哲学者たちへ 受け継がれていったというのが、秘儀(エソテリック)の歴史です。

これをグノーシス派とも呼びます。

この機会に、古代の賢者たちに思いを馳せてみるのもいいでしょう。

この記事を読まれているあなたには、既に 彼ら(賢者たち)が “内なるガイド“として背後にいて、あなたを導いているかもしれません。

今こそ ”霊的マスト帆を掲げよ”、そのメッセージを受け取る準備が整ったと。

璃子 Riko Claire

アウェアネス・インスティテュート

Awareness Institute


ヒプノサイキック

レッスン / セッション


米国催眠士協会・米国催眠療法士協会

認定トレーナー