米国のヒプノセラピストであり、宇宙意識やスターシードの概念を世に広めたドロレス・キャノン女史が記した セッション記録があります。

その著作の冒頭からは、ドロレスさんの(探求への)並々ならぬ決意が伝わって来るようです。

好奇心と、研究意欲に導かれて

私が退行催眠による前世療法を始めたのは1979年のことだったが、当時は それが私を途方もない状況に導くことになるなど 想像もしていなかった。

その後、信じがたいような貴重な体験をしたが、それも この驚くべき退行催眠を用いてこそ可能なこと。

未知に対する好奇心研究意欲旺盛な知識欲で 私は 探究へと駆り立てられてきた。

ある時、私は思いかけず宇宙船との遭遇現象の世界に踏み入り、全てが変わってしまった。

私の探求はそれまでとは全く違う、予想もしない方向に向かうことになったのだ。

そこに知識と英知があるのなら私は探求せずには居られず、尽きることのない多くの質問をぶつけずには済まされない ……

The Custodians : 邦題『人類の保護者

ところで私自身にも ”ヒトではない異次元体との遭遇(クラス時間中に受講生とともに何度も)体験があります。

こうした体験者は 少数かもしれませんが、実際に 複数の人々と体験していますから幻視や脳認知の誤作動とも思われません。

まさに….「それまで予想もしない方向に向かっているが、そこに知識と英知があるのなら私は探求したい」というドロレスさん。

そこに 共感を覚えるのは、単に 私もヒプノセラピストだから というよりも 私 個人の体験によるものです。

こうして ”常識では ありえない” 体験を自分で体験する人が増えていくと、私たちが思い込んでいた(思考を教育されてきた)常識は真実なのか、実はとても疑わしいことに気づくようになります。

宇宙にはそれぞれ一千億の星々を抱く銀河が やはり一千億あるとして、存在する星々は天文学的な値になります。

そして、そのどこにも地球人は行けていないのですから、私たちだけが 唯一の文明、生命だなどと 信じこめるのは 一体、どうしたことだろうと。

日常にある 権威暗示

テレビなどで 面白おかしく伝えられる ”宇宙人” ”宇宙船” ですが、人々の潜在意識に何気なく、でもしっかりと 重ね重ね (くだらん!)という見解を 浸透させた結果、人々は 自分の(不可思議な体験であれば、特にですが)体験よりも テレビ画面の中の権威者の思想を尊重してしまいます。

それが催眠のひとつ。権威暗示、あるいは権威催眠といいます。

他者をある方向へ誘導しようとするとき、私たちも自然に こうした手法を使ってきましたし、家庭内でもそれは行われています。

例えば「学校の先生がこう言っていたよ」、「みんなが持っているんだから、自分もそれが必要だ。(つまり買って欲しいという意味)」などは、子供たちでさえ 使っている手法です。このとき、多数派というレッテル権威になります。

社会では 著名人が言っていた、あの科学研究者が発言した、ということで、人びとは簡単に その内容すべてを信じてしまいます。

そうして常識を創り上げ、ブームを引き起こすことは、簡単なのですね。

さて、ここからはドロレス・キャノン女史の著書『人類の保護者』から、宇宙船に乗ったクライアントの記憶を呼び覚ますヒプノセラピーの対話を一部、紹介します。

 潜在意識は眠らない

私がUFO(宇宙船)の研究を始めた頃、体が眠らされたまま経験した事でも答えを得ることが可能であることを発見した。

潜在意識は絶対に眠ることはないので(手術の際の麻酔でも眠らない)潜在意識に 直接 何かを質問すれば 客観的かつ完全な答えを得ることができるのだ。
いつものように 私は セッションを進めていった。

「これから3つ数えます。3つ数えたところで その夜ベットに入る準備をしている場面に行きます。
そこで何が起こっているか教えてください。
...123... はい! 
その夜に戻りましたよ。
あなたは 何をしていますか?
何が見えます?
どんな感覚がありますか?」

ジャニス(=クライアント)
「私の飼い犬を見ています。犬はあたりを不審げに見回しています。怪しいものを見ているようです。私にはまだ見えていないものを見ているのが分かります。私にも何かがいるのはわかります。感じます」

ドロレス
「どう感じるのですか?」 

ジャニス
「彼らです(大きく息をして)また彼らがやってくるのが分かります」

ドロレス
「前にもそのようなことがあったと?」

ジャニス
「えぇ、ありました」

ドロレス
「そうでしたか。では 今何が起きているのか話してください」

ジャニス
「彼らは 私にちょっと作業をする必要があると言っています。頭が痛いです」

私(ドロレス)はすぐに身体の苦痛を取り除く催眠暗示を与えた。
数秒で ジャニスの表情は穏やかになり ストレスがなくなったことがわかった。
頭痛も和らいだ。

ドロレス
「彼らは今どこにいますか?」

ジャニス
「窓を通り抜けて 入ってきました」

ドロレス
「え、窓から入ったのですか」

ジャニス
「壁を通り抜けてきたんです(まったく困ったものだと言う様子で)ただすんなりと壁を通り抜けてきました」

(...中略...)

私(ドロレス)は これが体外離脱ではないことを確かめたかった。

この種のことは 多くのセッションで既に知っていて、現実の肉体が壁や屋根などの物質を通り抜けることができる事実に驚かされていた。

以来、同様の報告があるたびに 私はそれが肉体なのか それとも霊的経験だったのか 常に確認することにしている。

その点については どのクライアントもはっきりと肉体によるものだったと断言し、そこに曖昧さや不確かさは一切認められなかった。

ジャニス
「それには分子の置換が関係しています。彼らがその仕組みを教えてくれました。それが始まると体は妙な感じになります」

ドロレス
「どんな気分になるのですか」

ジャニス
「体が少し麻痺したような感じがします。そして溶けるような感じです。溶けて空気のようになるのです。空気といっても私という形のある空気です。体の密度が空気と同じ位になります。体の振動を通り抜けていこうとする物質の振動数と違うレベルまで高めるのです。それでその物質を通り抜けられるのです」

ドローレス
「それはまさに驚きの業ですね」

ジャニス
「不思議なことです」

私自身も 初心者の頃にはヒプノセラピー練習で(まったく予想外に) 宇宙意識になっていました。

いかにも宇宙的な 冷感身体のない感覚を感じながら、同時に(これはセッション練習である)ことを認識している もう一人の自分もいる。

それは 全く奇妙なことでした。

そこで重要だったのは(なぜ地球に生まれたのか)という疑問への答えが降ってきたこと。

体験そのものは、感覚的なもので盲信することはありませんが、催眠中に 自分が話していた内容には 少々驚きながらも、深く納得したものです。

こうなると 普通のレッスン生では 対処できない領域に入っていきます。

何しろチャネルの様相ですから、習っているワークの進行とは大いに違い、同期の練習生たちには(どう誘導したらいいの? でも興味深い!) と評判にさえ、なっていました。

さぞ 難しいワーク相手だったことでしょう。

懐かしい笑い話です。

このように 自分でも気づかない埋もれた記憶を取り戻す人が多いのも、多次元を扱うヒプノセラピーならではの 奥深さです。

璃子 Riko Claire

アウェアネス・インスティテュート

Awareness Institute


ヒプノサイキック

レッスン / セッション


米国催眠士協会・米国催眠療法士協会

認定トレーナー