2021年は、冒険家・阿部雅龍氏が アウェアネスIns.を訪れ、3人だけ!の小さなお食事会をしたことがありました。
南極のこと、冒険の哲学(ともいえそうな…)お話など、興味深いひとときでした。
筆まめでいらっしゃるとのこと。
お葉書を 数度もいただき、精悍な姿と 心ある振る舞いが 印象深い方です。
その阿部雅龍さんが、2022年の まさに今
南極大陸の”白瀬(しらせ)ルート”単独冒険の真っ最中!
状況が気になって、順調な達成と御身の安全を願っているところ…。
そうしたなか
私も 初めて”冒険” というものに関心を持ち 「エベレスト」を観てみました。
こちらも 1996年に起こった実話です。
主人公は仕事で、エベレスト登頂 の ガイドをしています。
文字通り、登山家たちの夢を請け負い、ともに命を賭ける仕事ですが、
最終的に、彼は亡くなります。
(まだ エベレスト山中のどこかに眠っているそうです)
それが ヒーラーやセラピストの姿と重なり、感じ入ったのでした。
人は、夢を追う登山者に似ていますね。
どうしたらいいのか、分からなくなるとき。
なぜ、この体験をしているのか理由を知りたいとき。
過去と未来を紐ときたいとき。
指針を求めているとき。
また
人生のダイナミクスを知りたいという 純粋な知識欲から、レッスンに臨まれる方々もいます。
あるいは、根源への問いかけをしたいとき…
ヒプノセラピストのもとを尋ねます。
外気功師もまた、患者の身体に自らの生命エネルギーも使います。
ゆえに 寿命が短いと言います。
また 警察や消防官、自衛官、医師、さまざまな働き手も 同じような想いを携え、志す人がいるでしょう。
精神の深奥に 大義があるかどうか。
それが力量の差になっていく様子は、明らかな事実として 見てとれます。
さて、映画を観ながら、思い出したことがあります。
マッキンリー(北米大陸の最高峰)には、冒険家・植村直己さんが眠っています。
昔むかし、私が アラスカ便に乗務していた頃のこと。
航空機の窓から、下方のマッキンリー頂を見下ろしていました。
(植村さんは、この山中に眠っていらっしゃる…。私たちは高みから、ぬくぬくと見ているというのに)と、なんとも複雑な気持ちになりました。
頂上を見たい(だけ)なら、上から眺めて完了でしょう。
それで私たちは「あの山なら知ってるわ、見たからね!(見ただけ..だけど)」と言うのだろうなと。
なぜ、人は山に登るのか。
旅をするのか。
そのプロセスを克服し、味わう道筋に、宝があるから。
その体験は、通過したものしか手にできず、チラッと見聞きしたところで 決して盗めないものの。
人生も、それぞれが宝物を見つける旅をしながら、人類として(総じて)賢くなるんだろうな、と。
スピリチュアルの探究も、その上辺をすくって(あゝ、知ってる)というように “ラクに、凄くなりたい” 的な精神では、手にできない叡智の領域があり、それをどれだけ日常に、人生に適用したか、そこでやっと自分の智慧となる気がしてなりません。
スピリチュアルな洞察を深める書の一つにも、またこんな言葉があります。
それは錬金術師になる過程を描いた『アルケミスト』(注*)の中にあり、作品では幸運の法則、愛と魔法 を取り上げた 20世紀の名作の1つとなっています。
物語は、宝物を探し求める羊飼いのサンチャゴが主人公。
そこに宇宙のマスター・メルキゼデクや 錬金術師らが登場し、わたしたちに 金言を授けます。
旅も終わりに近づいた時、サンチャゴ少年は、師匠である錬金術師に 不満を述べます。
「この旅で、あなたは僕に何も教えてくれませんでしたね。僕は、あなたが知っていることを教えてくれるものだと思っていました。少し前、僕は錬金術師のことを書いた本を持っている人と一緒に砂漠を渡ってきました。でも 僕は 本からは 何も学ぶことができませんでした」
錬金術師「学ぶ方法は1つしかない。それは行動を通してだ。必要な事は全てお前の旅を通して学んでいる」
少年は それが何なのか知りたくなった。
少年「ほかの錬金術師が 金を作ろうとしても 作れなかったのは、何が間違っていたのでしょうか」
錬金術師「彼らは、ただ金だけを探しているのだよ。彼らは 自分たちが宝物だけを求めていて、実際に運命を生きたいとは思っていないのだ」
しかし 錬金術師は地平線を見つめ続けていた。
「人間が スピリチュアルな教えと叡智の素晴らしさを理解するために、この世界は作られたのだ。それが”行動を通して学ぶこと”と わしが言ったことだよ。砂漠がお前に世界を教えてくれるだろう。本当は 地球上にある全てのものが教えてくれている」
『アルケミスト』より
*『アルケミスト』は 世界中の言語に翻訳されているスピリチュアル作家・パウロ・コエーリョの著作。ビル・クリントン(政治家)が この本を手に ホワイトハウスを出る写真が発表されたり、マドンナ(歌手)やウィル・スミス(俳優)らが 雑誌でこの本について語るなど、今では、20世紀の3大名著と言われています。
璃子 Riko Claire
アウェアネス・インスティテュート
Awareness Institute
ヒプノとサイキック
レッスン / セッション
米国催眠士協会・米国催眠療法士協会
認定トレーナー